第一話 三学期、始まる!

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…夢を見ている。 まだ冬だってのに、周りには桜が咲いていた。 そして俺の目の前には……、 顔ははっきり見えないが、女の子が立っていた。 何故俺は女の子と二人きりで立っているのか? …わからない。 そう考えていると、女の子が口を開いた。 「あ、あの……!」 聞いたことのある声。 でも今はそれが誰なのかが、思い出せない。 「な、なんですか……?」 「わ、私……!保幸君のことが……!」 え、何……? 俺の……ことが……? 「そ、その……!す、す……!」 もしかして、これって……! しかし……、その声と……。 「………い……。……ろ………。…………うと…」 聞き覚えのある声が聞こえる。 「……きろ…っ…!……かな……、……うと…!」 「…んっ……。……んんっ?」 目が覚めた。 いや、姉さんに起こされたのである。
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