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何故か雑嚢は装備していたうちは、目玉をそれに放り込み、中身を確認してみた……あるじゃん、地図。
地図によると、このまま北上すれば町か村があるらしい。うちは抜き打ちで現れるスライム共を棒で打ち砕き、目玉や薬草らしき物体を拾い集めては、人の居住エリアを目指した。
三匹とかでこられると大変だよ! 戦闘は素人なんだってば!
この世界は日暮れというものがないようだ。いつまでも昼間のように明るい道を、一体どれだけ棒を振り回して歩いたやら……
足が棒になり始めた頃、やっと地図にあった最寄りの村に辿り着いた。
目玉は一個2ゴールド(この世界の通貨単位)で引き取られ、宿屋は一泊10ゴールド。安いのか高いのか、物価感覚がイマイチ判らない。
ザコの目玉だから、大した価値はないのだろう。もう体の節々が痛い。日頃の運動不足を呪いつつ、うちは宿屋の固い木製ベッドに横たわった……
あ、腰が痛い。腰枕プリーズ……そんな物無いって?
やっぱ現実世界が楽でいいよ、うん。夢の無いオチや……
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