全ての始まり

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「大丈夫!?」 先輩が慌てて救急箱を持ってきてくれる 「ほら みせて?」 「・・・」 申し訳なさでいっぱいだ わざわざ消毒までしてくれてるし・・・ ただされるがままの透夜は黙って先輩の顔を見ていた やっぱ綺麗な人だよな~・・・ ふとそんなことを思う 色素の薄い先輩は、光を溜め込んでるみたいに白くて繊細だった  綺麗な人 春先はまだ日が沈むのが心なしか早い 傾き始めた太陽は、夕日の優しさにはまだ早く、 昼間の強さには遅い白く暖かい光りを放っていた
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