第一章

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【潜伏期間】 中学生時代。 学校には行ってた。行かなあかんから。 違うか。皆と違う、『特殊』になるのが怖かった。よく「型にはまったおにぎり」って言う表現があるけど、まさにその通り! 同じ制服。着こなしも一般的。 特に派手でもなく、いじられる程地味でもない。なーんの特徴もない。そんな子。 でも… 内心ではいつも思ってた。人気者になりたい。 居ても居なくても変わらない『輪の一部』じゃなくて、絶対的な存在、『輪の中心』になりたいって。 太陽に憧れるサナギじゃなくて、少しでも太陽に近付く為に、大空を飛んでみたい。 それで絶対に崩れない『輪』を作ってみせる。 だからってどうしたらいいかなんて解らず、ただ毎日が過ぎるのを待ってた。 …そう、小学校からずっと同じメンバーがバラバラになり、また新たに出発出来る時まで。
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