ソラ

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空が今日も青い… ただその青さだけを見つめる俺 雲は俺をほのめかすかのように泳ぐ 窓越しの席で僕は先生の話しを右から左へ受け流す 指されれば分かりませんの一点張りだ そして暇さえあれば空を見上げる 自分は何しに生きるのだろう なぜ人は空を飛べないのだろう 色々と考えればキリがないことで… 自分はどこにでもいるような普通の少年 普通の基準なんて知った事ではないが… 俺は今ここで… 生きている 下校なんていつも一人なのは当たり前 一人のほうが相手に気を使わないし、自由に帰れる 人に言えば悲しい奴なのかもしれないが… 俺に友達なんて必要ない そんな事や色々事を考えていれば いつのまにか家につくものなのだ なんだか悲しいな…俺 俺はふと立ち止まる 目の前の少女が変に上空を見つめているのだ 少女の服装を見るに、俺のとこの学生らしい 俺も思わず少女と同じ方向を見つめた ただ青い空 少しだけ少女を訝しそうに見つめていると、少女が顔を戻した 「あ」 思わず俺はふぬけた声を出す 「こんにちわ、良いお天気ですね」 まさかそう来るとは… 俺は返答に迷いながら呟く 「空…好きなのか?」 少女は話しからそれた返答に首を傾げる 「うん好きだよ」 俺は頷いて、鞄を持ち替える 「名前はなんて言うのかな?」 妙な積極性に俺は少したじろぐと、顔を上げた 「青柳翼だ」 少女はニッコリ笑うと大勢をキチンとして俺を見つめ、礼をする 「立花ソラって言うんだ、宜しく」 俺はふーんとだけ言って少女を見つめる 俺は目線を反らすと頭をかいた 「名前なんてなんで聞いたんだ?」 少女はまたしても首を傾げる 「日本人なら挨拶の代わりに名前も言うものだよ?」 俺は何も言い返せずに頷いて背向ける 「じゃあな」 少女は頷いて微笑んで見せる 何しに微笑んでくれたのか知らないが、俺は歩き始める 「……なんで着いてくるんだ?」 少女は無言でにぱ~っと笑いながら着いてくる 「私の帰り道もこっちなんだよ」 俺は何も言わずに歩き続けた 少女は数歩後ろを歩く 俺はため息を尽きながらいつまでもついてくる少女に振り返る 「んんッ!?」 キスをされた
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