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「……つっ…此処は…?」
「気がついたかい?」
薄く目を開いた大地の視界には、酒を呑む勇儀と近くの机に突っ伏して寝ている金髪の少女が入ってきた。
「勇儀さん……!」
「今は動かない方がいい、傷に障るよ」
急いで起き上がろうとした大地を、勇儀の優しげな声が制する。
しかし、大地は警戒するような、訝しむように勇儀を見る。
「なんで助けたの?」
「助けて欲しくなかったのかい?」
まるで先刻の戦闘もなかったかのように、楽しげに勇儀は笑った。
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