序幕 プロローグ

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「よぉ、楸(ひさぎ)」  あいつが来た。 「こんにちは、隆(りゅう)さん」  頭を下げる。 「今日は酒でも買ってきてもらおうか」  隆がニヤケる。 「もう用意してありますよ」  微笑んでやると、隆は酒を手にした。 「それより見てほしいとこがあるんス」  隆の前に立ち山奥へ入って行く。 「ここっス」 一つの古びた小屋の前に立ち、言う。 「昨日見つけたんスけど…この小屋を二人の基地にしませんか?」 「おぉ、気が聞くじゃねぇか」 「さぁ、どうぞ」 隆がドアを開ける。 「なんだ?なんでこんなに狭ー」 隆を突き飛ばす。 よろけて中へ入っていく。 「サヨナラ、隆さん。また縁があれば逢いましょう。ーお互い悪魔として」
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