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結局、俺のバット缶事件は謝罪の言葉すらなく、まるで何事もなかったかのように扱われてしまった。
それから皆で飲んでいるとタケシがやって来た。
『お疲れ!ってかハルナ顔ボテボテやん!!またブスになっとるやん!!』
タケシはハルナの顔を見ると笑っていた。
『まぁ座れやん♪ビールで良かろ?』
俺がビールを取るために立ち上がるとタケシは首を横に振る。
『明日も仕事やけん飲まんどくわ。ってか何かあったけん呼んだっちゃろ?どげんした?』
タケシは目線をハルナに送るが、ハルナを下を俯いたまま話そうとしない。
ハルナがなかなか言いだしにくいと分かったのか、トミーは優しく声をかけた。
『ハルナさー実際俺たちかなり心配しとったんぜ。
電話も通じんし。ここにおるつもりなら話すのが筋じゃない?
俺らはここが楽しいけん集まりよるったいね。
ここはハルナがわがまま言う場所じゃないやん。』
トミーの言葉は重く、かなり説得力があった。
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