第三話「貞子タソと私と大学」

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  |||ー゚||「………アイシールドはクリスマスボウルで終わっとくべきだったなぁ……」   ここは大学生協。貞子は私に言われたとおり、大人しく今週のジャンプを読んで時間を潰していた。 通常生協で、ジャンプ・マガジン・サンデーの三誌は、立ち読みの行列による通行の邪魔を防ぐ為、レジのすぐ横に置かれている。 ではなぜ貞子はジャンプを読んでいるのか? 実は毎週月曜になると誰かしら勇者が現れ、店員の目を盗んでそのうちの1、2冊をヤング誌のコーナーに立ち読み用として移してくれるのだ。   勇者の働きにより、大学生の「スケット・ダンスの続きが気になって眠れない」という症状は、侵攻を食い止められるのである。   そのとき、貞子の背後に忍び寄る影がひとつ…。彼の名は明石家まぐろ。生協の店員である。   ( `ш´)「…………」   |||ー゚||「……ワンピはなかなか話進まないなぁ…」   ( `ш´)「…………」   |||ー゚||「ハンター×ハンターはいつ再開するんだろ…」   ( `ш´)「…………」   |||ー゚||「休むけどあの漫画やっぱり面白いんだよなあ…」   ( `ш´)「…………」   |||ー゚||「TO LOVEるはやっぱ春菜ちゃんだよね。コミックスはB地区出てるから買わなきゃ//////」   ( `ш´)「…………」   |||ー゚||「今週のジャガーさんはっ…と。最近アタリが少ないんだよなあ…あの漫画…」   ( `ш´)「…………」   |||ー゚||「もっかいトリコ見よっと」   ( `ш´)「そろそろ気付いて」  
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