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髪がフワフワしてるから……もう乾いてるんじゃね!?
それでも、やめる気配のない健に問いかける。
《もう、乾いたんじゃない!?》
「もうちょっと」
……和哉の無言の目に……威圧感を感じる……
《健……もう大丈夫だから》
後ろに手を伸ばし、健の手を掴まえた。
「……ん、終わり」
ようやく、ドライヤーが止まり……静かになる。
……和哉の視線は……健に注がれている。
『はい、和哉さん…コーヒー♪』
そんな優太の声に、和哉も視線を逸らす。
『姉ちゃん、お粥』
目の前に、お粥が置かれ……
《いただきます》
フゥフゥ冷ましながら、ゆっくり口にした……熱いから……
『火傷すんなよ』
「火傷しないでね」
和哉と健の声が重なった。
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