85人が本棚に入れています
本棚に追加
◇藍に泳ぐ光
窓の外に流るる川
雨音なのかとふと慌て
冷や汗垂らすは幾度目か。
また繰り返して窓を見て
愚かな自分に気が付く前に
藍泳ぐ光に心奪われる。
ほんのり明るい淡い夜
切ない光がゆっくりと
藍を泳ぎ 瞬きをする
音も時も忘れて見つめ
気付けば蛍は消えていた。
今もまた
雨音なのかとふと慌て
窓を開けた自分を知る。
眼下の川は
すっかり変わって
異臭を放つ。
あの頃見た藍泳ぐ光は
今思えば夢幻のよう。
私は目を瞑り
窓を閉めた。
(詩案提供:神霊†藐錏さん)
窓の外・ホタル・明るい夜
最初のコメントを投稿しよう!