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しかし、つまらないな・・・デートってこんなもんだったっけか?腕組んで歩くのって、こんなイライラしたっけ?
答えのわかりきった疑問を頭に浮かべていると、三人のうちの一人の家に行くようになったらしい。一人暮らしらしいから、自由にできると思い大量の酒を買い込んだ。
両手に酒の缶がゴロゴロしている袋を持ち、適当に相づちを打ちながら歩いていると、正面に女の子が見えた。大きめの傘の中から、真っ赤になった目をちらつかせ、涙を必死に堪えている。
「サイテー・・・」
「どっちがだよ・・・」
すれ違い様に言い合った。
「バカーーッ!」
後ろから怒鳴られ、オレは立ち止まり振り返った。もちろん、騒がしい三人も振り返った。
「そんな顔するなら浮気なんてしないでよ、あたしを見て期待するような目なんてしないでよ・・・」
リミは大粒の涙を零しながら叫んだ。
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