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夕陽がほとんど隠れた頃、ようやく帰るために屋上を後にした。暗くなった校舎を悠然と歩き、下駄箱に着いた。
「あの、ハセガワさん!」
ダラダラと靴を履く途中、見たこともない女の子が話し掛けてきた。
「ん?なに?」
オレが聞くと、彼女はモジモジしながら上目遣いでオレを見てきた。
「いきなりでスミマセン、あたしと付き合ってください!」
彼女は深々と頭を下げた。あぁ、告白されたんだ・・・どーするかな・・・
漠然と悩み、その間に彼女は頭を上げた。しかし、けっこう可愛いじゃん!
「うん、いーよ!付き合おっか?」
彼女はキョトンと視点の定まっていないような目でオレを見た。
「ん?どした?」
彼女の前で手をヒラヒラさせると、ビクッと反応した。
「あ、スミマセン、あっさりOKされて信じられなくて・・・」
彼女は恥ずかしそうに笑った。
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