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唇を離し、腕の力を緩めリミを放してみる。リミはいつも通りに頭に?を浮かべるような顔をするが、オレは絶大な喪失感が浮き上がってくる。
「座ろっか?」
オレの答えを聞かず、リミはフェンスにもたれるように座り、オレも隣に座ってリミの手を握る。
「シンはさ~・・・あたしのどこが好きなの?」
リミがよくしてくる質問。
「そりゃあ・・・全部だな!他の奴なら嫌いなとこも、リミだったら好きになる・・・」
いつものオレの答え。これを聞くたびに、リミはオレの腕を抱き締める。
「シン大好き・・・」
「リミ愛してる・・・」
いつもしている会話。変わらない心を確認するような甘い言葉。
リミ・・・心配しなくても、オレにはリミだけだ・・・
あまりに気恥ずかしいから言えないが、リミには伝わったのかニヤニヤと笑っている。
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