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「と、とにかく。あなたは主人公に任命されました。」
「・・・何の?」
「これから始まるバトロワのです。」
「主人公?バトロワ?」
「意味が分からない、みたいな顔しないでください。お得なんですから。」
実際意味の分からない中井である。
「お得って、何が?」
軽くあしらうような口調で聞き返す中井。
「これからですけど、バトロワが始まると同時に多分あなたは殺されます。」
「はあ」
「しかしっ!」
少女は机をばんっ、と叩いて続けた。
「主人公なら主人公補正で回避できるのですよっ!」
「とにかく俺もう帰っていい?飯食ってなくて腹減ってるんだけど。」
その時。
きーんこーんかーんこーん。
不自然にチャイムが鳴ったかと思うと、黒板にチョークで書かれたような汚い字が浮かび上がった。
[バトルロワイヤル、始めます。]
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