Ⅰ.カンタレラ

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『そう…か』 と、言うことは、ミクの前では話すことのできない内容 もしくは、 ミクはまだ知るべきではないこと ミクには悟られぬよう、僕は眉根を潜める あまり僕にとっていい話では無い、 それだけは容易に想像がついた 『お兄さま…?』 いけない、 気付かれたか? 僕は急いで笑顔を作る 『なんだい?ミク』 『帰ってきたら、どんなおはなしをお母さまとしたのか、教えてほしいの!』 『うん、いいよ』 『やくそくね、はい、小指っ』 『はいはい』 内心困ったことになったと思いつつ、 しかしどこか温かい気持ちで、ミクの小指と自分の小指を絡める 可愛い小指 可愛いミク 小さなミク 可愛いミク 僕の、たったひとりの妹 世界でいちばん可愛い 世界でいちばん愛しい 僕だけの 妹 .
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