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「ほら!!入ったよ、キラ。」
俺はキラのスクールバックのチャックをしめて、ぽんぽんとたたいてウインクしてみせる。
「わぁっ!ありがとう。ねぇアスラン。今日も一緒に帰ろう?今日もいっぱい話したいことがあるんだ。」
キラがにぱーっと太陽の笑みを俺に向けてくる。可愛すぎてまぶしいぞ??
俺は小さく笑った。
「わかったよ。何でも聞いてやる。」
「それじゃ、行こう!!」
キラがそういうなりいつものように俺の手を握って駆け出した。
俺もあわてて追いかける。
そんなに急がなくてもいいのに。本当にキラは可愛いやつだ。
通学路に飛び出してやっとキラの足が止まる。
「それで、話したい内容はゲームの話か?アタックブラザーズ全クリしたのか?」
「それは一昨日徹夜でクリアしたけど、それより面白いゲーム買ったんだ!!それは、ガンダム夢想!!」
キラの目がだんだん光輝いてくる。そして声もだんだん大きくなっていく。
「そのゲーム・・・ギャルゲーっぽい。キラ、そんな趣味あったのか。そうかそうか。俺は親友として暖かい目で見守ってやるよ。」
俺は調子に乗ってキラをからかってみる。
するとキラはいつも本気になって言い返してくる。
「えぇ!!酷いよアスラン!過去のガンダムの夢の競演バトルRPGゲームだよ!!」
そう言ってキラは頬を膨らます。
「冗談だよ。で、どんな感じだ?」
「冗談なの??びっくりしたっっ♪あのね、主人公のアフロ・ゼロがね……」
キラはゲームの話になると本当に楽しそうに話す。
俺はそんなキラの横顔を見つめる。
そこら辺の女子なんかよりもダントツに可愛いと俺は思う。
そして見ている俺も幸せな気分になる。
俺はそんなキラをいつまでも甘やかしていたいなんていつも思っている。
きっと幼馴染だからおっちょこちょいのキラに・・・母性本能をくすぐられるのだろう。
っっって!!違う!俺は男だ!あるものはちゃんとあるっ!母性本能ではなく、弟のように思っているのだ、きっと。
と言いつつも、キラは5月生まれで俺は10月生まれなのだから、実際俺の方が年下なわけなのだが。
そこの細かいことはあんまり気にしないようにしよう。
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