2 誘惑

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「先生、いる?」 と言いながら、足で保健室の戸を開ける嵩也。 「行儀悪い。」 口でささやかな抵抗をすると、ニッコリと嵩也は笑って「キスするよ?」と言った。 頭がもげるかと思うくらいに、激しく私は首を横に振った。 「そこまで嫌がらなくても…。」 “嫌がるわ‼” 残念そうに言う嵩也に、心で反論する。 ―口に出したら、キスされる。 絶対、実行する‼
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