2 誘惑

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「ん?工藤か?足で開けるなよ。―おやぁ?」 保健医の足立譲(あだちゆずる)がニヤニヤ笑う。―何だか嫌な予感。 「若いっていいねぇ。じゃ、10分だけ出て行くからよろしくやってくれ。」 煙草をくわえながら、出て行こうとする。 涙が出そうになり、私は心で“行かないで❗”と叫んだ。 「勘違いするなよ、エロ保健医。」 「あ?」 驚いて私は、嵩也を見上げた。 「この人、怪我してるの。正しくは、俺がさせちゃったの。」
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