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図体がやけにデカくて
しかも黒い。
それがこの店の店長だった。
年は30代後半くらいだろうか。
一見、顔の血色が悪いので
怖そうという印象も受ける。
だけど、口を開くと
とても気さくで腰の低い男だった。
いよいよ面接が始まり
私はふかふかのソファーに座った。
水商売の経験もなくまだ未成年の私に
彼は丁寧に一からいろんなことを教えてくれた。
そして、一応説明が終わり何か質問があるかと聞かれ
私は遠慮なく気になることを聞いた。
「このお店はヤクザは関係ないんですか?」
そしたら関係ないと言っていた。
本当かどうかはわからないけれど
まぁ、ないと言っているからそれ以上しつこく聞けないので仕方ない。
そして、もう一つ気になることがあった。
「このお店ではドレスを着るんですか?」
店長がドレスじゃなくて…と、言っていたら
ちょうどカランカランとドアが開く音がした。
女の子が一人出勤してきた。
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