その男 シユウ

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★某A都市 裏カジノ ディーラー「兄さん」 髪の色は赤。 俗にいうV系と例えられるような男。 ?「一勝負だ」 ディーラー「兄さん。舐めてんのかい?こっちは矢島組直の裏カジノだって~のによ!文なしは帰りな」 ?「あんだろうがよ。金よりおもしれ~掛けもんが」 ディーラー「こちらとちゃ金以外に用はね~んだ」 ?「ディーラーよ。何処に目をつけていやがる?目の前にあんじゃね~かよ金が」 ディーラー「ははは!何もね~じゃねぇか!舐めんのもたいがいにしやがれガキが!!」 ?「くくく。ここまでいってわかんね~とわな。タマかけるっていってんだよ」 その男は笑いながら口にした。楽しむかのように ディーラー「こいつはおもしれ~!!いいぜ!こちらは百万掛けといくぜ!てめえがまけたら内臓の隅まで売り飛ばしてやるぜ!」 ディーラーはニヤリと笑いながら口にした。 ここはあくまで裏カジノ。正当な勝負など無謀である。あくまで普通ではであるが ディーラー「勝負は?」 ?「ルーレットだ」 ディーラー(くくく。馬鹿が。ヤクザのカジノで真っ当に勝てるわけね~だろうが。世間をしらね~ガキはこれだから楽しいね) ディーラー「いいぜ。回す間に掛けのポイントを・・・」 ?「赤だ」 ディーラー「!?」 ?「赤だっていったんだ。心配なら数字も示してやろうか?」 ディーラー「上等だぜ糞ガキ・・・死ぬ前にマリア様に祈ってるんだな」 ディーラーは玉を回す。いかに馬鹿な勝負か。勝てるはずがない 勝てるはずがないのだ。使われている玉は銀玉。赤 黒盤の下には磁力装置が働いている。ディーラーはそれをポケットのボタンで操作できてしまう。無理だ。 ルーレットはカラカラ回る。赤 黒の上を時計の針を刻むように。 そして運命の時。ついに玉が外枠から内に。 ディーラーは勝ちを誇っていった。玉が内に行くのを見計らいボタンをON。 ?「ちなみにいっとくぜ。さっきの続きだ。赤の25だ」 馬鹿である。二つの色にしておけば確率は黒と00を合わせ単純に約二分の一弱だったであろう。 コロン。 ディーラー「ば・・・かな・・・」 ?「くくく・・・」 目を疑いたくなる。 玉はRed25つまり赤の25に居座っているのだ。有り得ない。 ディーラー「ありえね~!!イカサマだなてめえ!!」 ?「イカサマはてめえだろ?大方、磁力を使ってやがったな」
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