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      しばしの沈黙。 それを破ったのはスバでもタツでもなく……一人の3才くらいの小さな女の子。     「お兄ちゃんたち何してんのぉ?」   タツ「えーとっ、日向ぼっこ…かな?」   「雛もするぅ~♪」   タツ「雛?お嬢ちゃんの名前雛ってゆうん?」   ヒナ「うん!」   タツ「可愛い名前やね。」   ヒナ「へへ(*^∀^*)」   スバ「…」   タツ(スバ君こんなちっちゃい子にも人見知り!?)   ヒナ「お兄ちゃんたち名前なんてゆーの?」   タツ「僕はタツでこっちの兄ちゃんがスバ君やで。ちなみにほんまの僕の兄ちゃんでもある♪」   ヒナ「そうなんやぁ。仲良ぉしぃや。」   タツ「ふふっそやな。」   ヒナ「こっちの兄ちゃん全然喋らへんな…どうかしたん??」   タツ「いや、ちょっと照れてるだけやねん。」   ヒナ「へぇー…あめちゃん食べるぅ?」   雛がポケットからひとつだけ飴を取り出してスバの方へ差し出した。   スバ「あめ…ちゃん。」   ヒナ「いらんの?」   スバ「うぅん、いる。ありがとうな。」   スバは雛に向かって照れながら少しだけ微笑んだ。   ヒナ「どぅいたしまして♪」   タツ「雛ちゃん、僕のは?」   ヒナ「無いよ。だって最後の一個やったもん。」   タツ「えぇ~。スバ君…」   タツはスバをじっと物欲しそうに見つめた。   スバ「やらんぞ!」   そうゆうとパクッと飴を口の中に放り込んだ。   ヒナ「おいしい?」   スバ「おん。うまいうまい。」   タツ「僕もあめちゃん欲しかった。」   ヒナ「タツは食いしん坊やな。また今度逢えたらタツにもあげる。」   タツ「ほんま!?ありがとう♪」   雛に向かって最高の笑顔を振りまいたタツ。 しかし雛…動じず。        
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