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        シロ「起きろスバ、携帯鳴ってんぞ。」   体を揺らされ回っていない頭で今の状況を把握しようとする。   起こしに来たシロブタは機械音が激しく鳴り響いているスバの携帯を差し出している。   シロ「いつまでボケッとしとんねん。はよ起きろ。」   ほらっと押し付けられた携帯の通話ボタンを手探りで押して耳に当てた。   ?「もしもし?スバ君~?俺やけど?…もしもし?おーい。」   まだ寝ぼけたままのスバは無反応で電話の向こう側のやつは心配している模様。   ?「スバ君!!」   スバ「えっ!?あ、はい!」   ?「はいって…寝ぼけてんの?もう10時やで~?」   スバ「……つか、誰?」   ?「え~!?ちょ、酷いわ~!同じバンド仲間やんか!」   スバ「だから~誰やねんって。」   ?「いや、今ので分かろうよ~!もうっヤスやんか!スバ君!」     スバ「あ?誰って?チンパンジー?チンパンジーて携帯使えるんか。」   ヤス「もう、絶対わざとやん!酷いわ~。」   電話越しのチンパ…あ、いやヤスは寝起きのスバにうっとうしそうにあしらわれて少し落ち込んだ。   スバ「なんやねん。こんな朝っぱらから。」   ヤス「朝っぱらちゃうから!もう10時やから!てか、スバ君今日雑誌の取材あるの忘れてへん!?」   スバ「……あぁ~。」   ヤス「やっかし!」   スバ「やっかしてなんやねん。やっかして。朝からお前はうるさいねん。」   ヤス「もっ!もういいから~!今から30分後に迎え行くからちゃんと準備しとくんやでっ!?」   スバ「…ぉぅ。」   ヤス「よろしくな!ほなね。」   プツッ   電話が切れても携帯画面を凝視したままスバは動こうとしない。   シロ「なんか、声ごっつ漏れてたけど…準備せんでいいんか?」   携帯からシロブタへと視線を動かしたスバはあっと小さく声を上げるとベッドから起き上がり急いでシャワーに向かっていった。   シロ「朝から忙しいやつや。」   そんなことを言いながらも自分はすでにスーツに着替えていて仕事に出掛ける準備は万端…   シロ「腹へった~」   の様ではないらしい。        
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