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学会前夜…。
博士は一人で明日の学会で発表する為に資料をまとめていた。
「博士…。」
博士の背後から声がして振り返ると男が立っていた。
「だ、誰だ君は…?」
「誰でもイイじゃないですか。そんな事よりおとなしく貴方が開発したナノを出して下さい。」
男は博士に銃を突き付けながら言った。
「何だと…?何故お前にナノを渡さなくてはいけないのだ。
バカを言うな!」
「貴方の娘さんがどうなってもイイんですか?」
「何だと!む、娘に何をした?」
「今、我々の方で
預らせてもらってますよ。ナノを出さないとどうなっても知りませんよ。」
そう言いながら目隠しを
され縛られている娘の写真
を見せた。
「なんて事を…。ナノを出せば娘は解放してくれるんだな?」
「もちろんです。さあ、早く
出して下さい。」
「わ、わかった…。」
博士が隠し金庫から小さなカプセルに入ったナノを取り出し、全て男に渡した。
「なるほどこれがナノですか…ありがとうございます…。
それでは、さようなら…」
″ズキューン″
男は博士の胸を撃ち去って行った。
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