第一楽章

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ガチャッ 「おまたせ。ちょっと手間取った…あっ!!」 部屋に入ってきた愛桜は私がいる位置に気付いて声を上げた。 「あ。ごめん。なんか気になって。でもまだ中見てn 「紅莉」 私の言葉をさえぎるようにして愛桜が言葉を発した。 なんとなく重い雰囲気を感じた私は、緊張しながらも返事を返した。 「なに?」 「話したいことがあるの」 「うん」 「実はね、私、紅莉に隠していたことがあるの」 「か、隠してた…こと?」 コクリと静かに、しかしはっきりと頷きながら、私にお茶を差し出してくれる愛桜。それを受け取りながら何を言われるんだろうと、私は変に緊張していた。 そして、愛桜は私に今日一番、ううん、たぶんこの一年でTOP3に入るだろう驚くべきことを口にした。 「落ち着いて聞いてね。 私、実はKaratのメンバーなの」 ………… ……… …… … .
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