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「紅莉、頼みがあるんだけど…聞いてくれる??」
太陽の日差しが暖かく私たちのいる教室に降り注いでいる。
晴れて高校2年に進級できて、親友の愛桜とも同じクラスになれて、今年1年また楽しくなりそうだと若干浮かれていた私、桃堂紅莉は愛桜のいつもと違う雰囲気に驚いた。
「愛桜が私に頼みごとするなんて珍しいね」
愛桜こと、美咲愛桜は私の親友。
出会いは去年だけど、まるでずっと友達でいたかのように、自然と仲良くなった。
友達として過ごしてからまだ1年しかったっていないけど、そんなことを感じさせないくらいなんでもお互いに話せる心友ともいえる存在。
愛桜は世間一般に言うところのまじめな優等生。
頭だっていいし、もちろん性格もね。大人っぽい落ち着いた態度と言動。
おっちょこちょいで、あまり落ち着いているとは言えない私とはまったく正反対の彼女。
周りから見たらまるで姉と妹みたいに見えるんだろうな。
そんなしっかり者の優等生愛桜の頼みごと。滅多にそんなことを言わないから、愛桜の頼みなら自分に出来る限り何でも協力してあげよう、といつしかそんな思いが私の中には芽生えていた。
だから当然答えは
「私にできる事なら」
たまには私が愛桜の役に立ちたいもんね♪
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