君の涙

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「美優、最近さ~なんか元気だよね」 由紀に指摘され、美優は戸惑いを隠せなかった。 ―確かに彼に会ってから、私はどこと無く変わったのかも…。 「えっ、美優、初恋?!」 「誰々ぇ?!」 やはり、女の子は恋話が好きなのであろう。 美優の周りには、沢山の女子が集まってくる。 ―初…恋? ―違うよ…きっと。 美優は戸惑いながら、その言葉に詰まった。 「違うよ、きっと。 ほら、私…まだそういう恋とか愛とか解らないし」 「でもさ~、恋する女の子って匂いするよ??」 「匂いって…由紀、どんだけー!」 「鋭くない?!」 由紀の発言に、美優たちは笑った。 優しく、暖かく。 美優はそんな由紀に、感謝したかった。 ―様子が可笑しいことを、気に掛けてくれてる…。 嬉しいな…。 由紀…ありがとう。 ―とても心配してくれているのだと、深く心に伝わってきたから、だからこそ、まだ言えないよ。 何時か、この感情を知る時に…由紀に話そう、と決心した美優であった。
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