始まりの朝

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隼人がバカをやり 涼がそれにつっこみをいれ 言い争いになった2人を舞がなだめる… というか脅してしずめる… それを繰り返しながら歩くうちに、涼の寮についた 「…いつもの五倍は疲れた気がする……」 涼はため息一つついた 「気のせいだよ、気のせいっ」 「そんなことよりはやく開けろよ」 「わかったよ…」 涼は2人に急かされながら、鍵穴に鍵をさしこもうとした… が、入らなかった 『あれ?』 涼は鍵穴に顔を近付ける 見ると鍵穴がなぜかひしゃげて穴がつぶれていた そのために、鍵が入らなかったのだった 確かに今日は暑い だが、金属がひしゃげるほどなわけがない だとすれば、今まで歩いてた道にあった信号機やガードレールも曲がっているはずだ… しかし、そんなことはなかった… 『何で………』 「んっ?どうしたの涼」 涼が何かを考えているのに気付き舞が声をかけた 「あー、鍵穴が潰れててな…」 「マジか?」 隼人と舞は鍵穴をみる 「あ~ホントだ~、ってことは」 「……家に入れない」 涼はため息をつく 「なぁ涼」 隼人は鍵穴を見ている状態のまま涼に話し掛けた 「んあ?…んだよ」 涼はドアの前にいる隼人をみる 隼人はレバー型のノブに手をかけていた 「ドアは開いてるっぽいぞ」 「そんなわけが」 ガチャ 隼人がノブを下げながらひくとドアが開いた 「ほらよ」 「ホントだ~よかったね」 「あっ、ああ『あれっ鍵をかってか無かったかな』」 「俺に感謝しろよ」 「調子にのるなよ…」 「いいから、はいろーよー」 舞に押されて涼と隼人が家にはいった… そこで3人の動きが止まった… 3人の視界の先には背丈の低い女の子がぶかぶかのワイシャツを着て立っていた… 「おそいよー、なんか着るものない?」 3人+1人に沈黙がながれる 「おぉー、涼が少女を監禁してやがる!!」 「~っ!!バカ隼人!!そんなわけねーだろうが!!」 涼は隼人の胸ぐらをつかんでブンブンふった そのとき、涼の肩に誰かの手がおかれた… 「…ふーん…涼くんはそんなこと…してるんだ……」 振り返らなくても誰かわかった… 「舞っ!ちっ…違っ…ご、誤解だ~…」 ヒュッ ゴッ 涼は舞の裏拳を後頭部にくらって、その場にたおれた…
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