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「…そろそろ話してくれないかな」
涼はかるくため息をつきながら舞とじゃれるフィアに話し掛けた
「あー、そうだったゴメンゴメン……それじゃあ話すね……」
さっきから話そうとするたびにトーンがおちるところをみると、よほど重要らしい…
「…私はね、もとは違う世界にいたの…この世界からは決して遠くない、でも辿り着けない…そんなところに…」
「んー、なんで遠くじゃ無いのにいけないんだー?」
隼人が質問した
「それはね、世界がある空間がちがうからだよ」
「「「空間???」」」
フィア以外3人の頭にハテナが浮かんだ
「わりぃが、もう少し分かりやすく頼む……」
涼が3人を代表してフィアに聞いた
「えーと……そうだ!ねぇ涼にぃ、ボールある?」
「あぁ、ちょっと待ってろ」
涼は一度リビングにからでて部屋に向かった
そして、部屋に転がっているバスケットボールを持った
実は涼は中学時代バリバリのバスケ少年だった
しかし今はバリバリの帰宅部だ
「…これでいいよな」
とりあえずバスケットボールを抱えてリビングに戻った
「ほれっ、これでいいか」
言いながらボールをほおった
「うわぁ」
フィアは突然投げられたボールに動揺しながらもキャッチした
「うん、ありがとう。それじゃ説明するから涼にぃはそこに立ってて」
と、フィアに部屋の隅をさされた
「わかった」
「そんで、隼にぃは耳かして」
「?…なんだよ」
「あのね……ゴニョゴニョ」
しばらくしてフィアが話し終わると隼人はニッコリ笑い、フィアはなにやら困った顔になった
「それじゃ、まずは同じ空間の場合の説明からするね、涼にぃと隼にぃは同じ空間の世界でボールは宇宙船だからね」
『…なんか、隼人がスゲー楽しそうだな、つか何すんだ?』
涼は完全にハテナだった
「同じ空間だと…」
「こうなるぜ!!」
『なんで隼人がボールを持って振りかぶってるんだ…まっ。まさか…』
「かくごぉぉ!!」
そのとき隼人からボールが放たれた
「いっ!?」
あまりに急で、2人の距離が近かったのもあり見事に涼の顔にヒットした
すぱーーーーーーーーん
といい音が部屋に響いた
『そうゆう…こと…か』
そんな涼をみながら隼人は爆笑していた
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