緑髪少女

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「ぜぇ…ぜぇ…フィア続きをたのむ」 「…わかったけど、だいじょぶ?」 涼は小さくうなずいた 「今のが同じ次元の場合、互いに見ることも行くこともできる でも、違う次元だとそれができないの」 「例えば?」 「う~ん、冷蔵庫の中にあるものはここから見えないし取れない、つまり入れ物がちがうの」 「「「なるほど」」」 三人がうなずく 「…あれっ?」 舞の頭に疑問がうかんだ 「んじゃあ、なんでフィアはここに?」 「そーいやー、そうだな…んでだ?」 その疑問に隼人ものっかる 「私はその次元の壁を打ち破ってこっちにきたの」 「まじすか!?つーことは俺らも違う世界に行けるってことじゃん」 『行ってどーすんだよ』 涼は心の中で軽くつっこむ 「あー、それは無理だと思う」 「なんでよ?」 「なんか一方通行みたいだから…」 「「えっ!?」」 舞と涼が声をそろえる 「それって……」 「俺が別世界に行けないってことか!!!」 「そこじゃねーよバカ隼人!!!」 そう、一方通行によっておきる問題は隼人のくだらない野望が崩れ去ったことでなく 「フィアちゃん、帰れないじゃん…」 そこだった 「………うおっ、たしかに!!」 「「………………」」 舞と涼は隼人の認知度の低さにあらためて呆れる 「そのこと知ってたのか?」 「…うん」 「なら、なんで…?」 「………そーしなきゃならなかったから そーしなきゃ、世界がこわれちゃうところだったから」 フィアは笑顔でそう言った 「…どうゆうこと……「涼にぃ」」 涼が理由を聞こうとするのを遮ってフィアが言葉を紡いだ… 「涼にぃ……わたしね、もしかしたら……ううん絶対ころされちゃうの」 「「「!?」」」 三人はふいにフィアが言った殺されるという単語に言葉をなくす… 「でもね……わたしは死にたくないんだ…」 フィアの声はしだいに震え、表情もだんだん笑顔でなくなっていく… 「お願い……わたしを助けて…」 フィアは泣いた 三人は目の前に困っているやつがいる 助けなきゃ……そうは思った… それでも何もせずに固まっているだけだった
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