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あれからしばらく時間がたった
すでにフィアは泣き止んでいたが、沈黙は続いたままだった
涼も隼人も舞もなにをどうしていいかわからなかった…
そのとき、急にフィアが顔をあげた
「まずい、あいつらがきちゃった!!」
フィアの顔には完全に焦りがみえていた
「!?フィア、どした…「ごめん涼にぃ…すこしだけ離れてて」
フィアは涼の問いにこたえることなくそう言った
そして…
「核始動〈コア・スタート〉!!」
そう叫んだとたんにフィアの手が淡く発光したかとおもうと白い光につつまれた
そして次の瞬間、フィアは透き通るような白いサイスを握っていた
柄はフィアの背丈(130cmぐらい)ほどあり、刃の部分にはなにか文字のようなものが彫られていたが、涼たちが普段使う文字とはどれとも違った
フィアは真っ白なサイスの刃の方を床に突き付けるとなにかをつぶやいた
するとサイスのつきつけている床に白い円や文字がうかんできた
やがてそれらは組み合わさり一つの複雑な円をつくった
フィアは円ができたのを確認するとサイスを窓の外にむけてかるく振るった
円はサイスに飛ばされるように外にでた
その円は一瞬の間をおくと急に回転しながら大きくなっていき、空全体にひろがり下に下がってきた
そして、地面に降れるとしみ込んでいくように静かに消えた
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