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12月25日
クリスマス
大きな牡丹雪が空から降り注ぎ、軽やかにアスファルトを白く染めていく
翌日から降り続いた雪で見渡す限りの銀世界が広がった
そんなクリスマス
椿と風蓮は同じベッドの上で目を覚ました
「……ふぁ……」
大きく欠伸をして椿が布団から起き上がった
「おはよう…椿」
その横でまだ眠たい目をこすりながら風蓮が言った
「おはよう」
「もう昼過ぎだけどな」
クスリと笑いながら椿が返した
「よく寝たね~」
「あぁ…夕べ遅くまで起きてたからなぁ」
「ふふ、そうね」
「でも風蓮、話の途中で寝ちゃったんだよ?」
「え?本当?」
「うん」
「うわーごめんなさい~」
「いいよ、疲れたんだろ?」
「椿もすぐ寝た?」
「寝たよ」
「良かった」
風蓮は背伸びをして布団から出た
シャッとカーテンを開けると大きな牡丹雪が瞳に映った
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