『ラストクリスマス』

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KA4SUは今夜も貸し切りだった その為、気付けばマスターもグラスに口を付けていた 「あれぇ?マスターも飲んでるんですかー?」 それに気付いて宮古が聞いた 「まぁ、少しね」 バレたか、と笑う顔に宮古の瞳がとろける 「宮古、こっち来てよ~」 そんな中、ソファーに座る風蓮に呼ばれ名残を惜しみつつも宮古はソファーに向かった 入れ代わりに千里がカウンターに近づく 「マスター、同じの」 「はい」 空いたグラスを受け取り、マスターは新しいお酒を注いだ コポコポと注がれていく液体を千里は見つめた 「少し酔ってきたんじゃない?」 そんな千里にマスターは言った 「……酔えないよ」 「え?」 その瞬間、千里の瞳に影が見えた
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