闇のはじまり

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   闇の中で、幾人かの気配を感じた。    「邪魔をすると、容赦はしないぞ。どけ!シャルル!」    「ルイ、この子は記憶がない。私が責任を持って面倒をみよう。だから、秘密を教えてくれ。」     銀色の魔法使いシャルルは、黒マントの男、ルイに安心しろと訴えた。そして、ルイはシャルルに全てを打ち明けた。   「シャルル、よかろう。お前が、常に見張っていろよ。もしもの時は解ってるな」     彼は、そう言うと、踵を返し立ち去った。     あれから、半年――――。    「シャルル!今日はウサギを捕まえたよ」     「クラウス、薬草はどうしたの?」     「あっ!忘れた。置いて来た」      少年は、頭を掻き舌を出す仕草をして見せた。   
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