153人が本棚に入れています
本棚に追加
/184ページ
成人式の朝。
私は、鏡に映る自分をマジマジと見つめ、小さく「良しっ」と呟いた。
この日をどんなに待ったことか。この、勝負の日を。
今日で負け組生活とはバイバイ。イモムシの様にノソノソ過ごし、さなぎの様に引きこもった日々は、今日私が蝶として美しく舞うために存在してたのだ。
そう!
絶対に私は今日、ドラマの様な運命の再会をし、念願の初彼氏を捕まえてみせる!!
岡山郁恵二十歳。彼氏いない歴イコール年齢のあたしにとって、この成人式は願ってもないビックチャンスなんだから。
最初のコメントを投稿しよう!