第一章 嫌いな花

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 その花は、小さい頃からずっと、私の家の庭に咲いていて、それはとても美しいのに…どうしても好きにはなれません。  毎年春になると巨大な花を咲かせるその花は、とても華やかで…だけど、真っ赤なその花を見ていると何故か酔った様になって、吐き気がして、だからあまり見ない様にしています。  親友の可憐は、その花を大好きだと言うけれど、それでも好きになれません。  嫌がる私の様子を見て、「こんなに綺麗な花なのに」って、可憐は不思議がるけれど…。
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