第一章 嫌いな花

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 私の大嫌いな男が、こんな事を言っていました。 「ねぇ、牡丹の花が、どうして花びらではなく、花ごと落ちるのか知ってる?」  私は、この男が大嫌いなので、極力言葉を交わさない様にしているので、黙ってただ首を横に振ります。 「大き過ぎるからだよ、この茎には耐えられない程、花が巨大に成長し過ぎるんだよ。」  男は、言いながら、私の家の庭の花を愛でる様にそっと触ります。  何だかとても不快です。  その花は別に好きではないし、どうでもいいのだけど、この男が何かをこんな風に愛でるところを目の当たりにすると、気持ちが悪くて鳥肌が立ちます。
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