第四章 告白

2/3
前へ
/34ページ
次へ
 その日、私は久し振りに学校に来て、いつもの様に放課後の図書室に居ました。  人が沢山集まる所は嫌いなのですが、放課後の学校は少し好きです。  さっきまで沢山の人が居て、だけど今はそれが嘘みたいに誰も居なくて…その残骸を思わせる様なモノが彼方此方に残っているのに…それが尚更不思議な感じを増幅させて、まるで別世界の様に感じるのです。  此処で1人で本を読みながら、可憐が私を一緒に帰ろうと誘いに来てくれるのを期待して待っていました。  別に約束なんかはしていません。  約束は好きじゃないから。  自分から誘いに行くのも好きではありません。  だからこうして待つのです。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加