第一章 嫌いな花

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「…可憐の事なんだけど。」  私はその名前を聞いた途端に、キッと彼の顔を睨みつける。  やめて、可憐の名前を口にしないで、穢らわしい。 「そんな顔しないでよ、恐いな~」  男は笑いながら冗談めかして言う。  嘘吐き。  恐いだなんて微塵も思ってなんていないくせに。 「君は可憐の事が本当に好きなんだね~。嫉妬してるのかな?そうゆうの、判らないでもないけど…君にだって、いつかは彼氏が出来るんだから…」
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