第一章 嫌いな花

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 …今、何て?  何を言ってるの?  私の事なんて何も知らずに…ふざけるな!  好きだなんてそんな言葉、お前が軽々しく口にするな!  彼氏なんて要らない、男なんて気持ち悪い、吐き気がする、近寄るな、気持ちの込もってない言葉を囁いて…可憐に近付くな、消えろ消えろ消えろ……!  怒りで震えが止まらない。  もう恐怖心なんて怒りを前に吹き飛んでいた。  駄目だ、頭が痺れたみたいで…何も考えられなくなる。  憎い憎い、この男が憎い…それしか考えられない……。
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