1. 大樹

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「ふぅ…これだけ治れば大丈夫だろう。」 サンラスは呟く様に言った。 私はふと上を見上げた。 樹々の隙間からは三日月が見えた。 「もう、こんな刻か。テントを張るか?」 サンラスが私の方を見て、そう言う。 「そうですね。張りますか…」 私はリュックからテントを取り出し組み立てた。 見た目はとても小さい。 「こんなテントで寝るのか?! 小さいだろ?」 サンラスがそう言う。 「まぁ、入って。」 私はテントの入口を開けて見せる。 サンラスがテントの中に入ったと思ったら… 「っ!!! 広いっ!!」 サンラスが驚く事も無理は無いだろう。 魔法でテントの中を、部屋同然の大きさと、過ごしやすさにしているのだから! 私も中に入った。 「まるで、高級ホテルの一室みたいだ… ベッドまで有るぜ…」 サンラスの呟きが聞えた。 「ゆっくりしなくては、体力が持ちませんよ?」 私はリュックを置きながらそう言った。 そしてベッドに座り、横になった。 そして私は深い眠りの海に落ちた。  
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