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数分ほど待つと愁と遥が校門にやって来た。
「ごめんなさい、支度が遅れちゃって」
着いて早々に遥が俺に頭を深々と下げて謝った。
「ああ、いいよいいよ。それほど待ってないし」
やっぱ可愛い。
「…」
愁からの謝罪はやはりないようだ。
やっぱムカつく…
それからさらに2、3分待つと祥子と愛さんが来た。
「待たせたわね、コウ君」
愛さんは微笑を浮かべながら言う。
うぅ、なんか怖い。
「なんか色々とすいません」
意味もなく愛さんに謝っておいた。
だって怖いもん。
人、一人簡単に殺してそうだもん。
だから臆病者とか言うなよ。
「あら、私はなにも言ってないわよ?」
首を傾げる愛さん。
あぁ、やばい。可愛いんですけど。
というかクールな愛さんからこれってないでしょ。
身長的に俺の方が上だから必然的に上目づかいになるのはわかるけどさぁ!
「はい、宏輔!」
そんなことで苦悩している俺に祥子が可愛くラッピングされた袋を渡す。
「今日、飛鳥ちゃんの誕生日でしょ?だから生徒会よりプレゼント!」
祥子は満面の笑みを浮かべる。
不覚にもキュンとしてしまった俺がいる。
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