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体を震わせながら愛さんの恐ろしさを再認識した俺はピンクの包みで可愛くラッピングされた袋を飛鳥に渡す。
「わぁ!お兄ちゃん、ありがとう!」
「ん?あぁ、それは残念ながら生徒会の奴らからだ。祥子や愛さんが誕生日おめでとうだってさ」
愛さんはなんか言ってたがこの際スルーだ。
うん、それがいい。
色んな意味であの人は上の立場なんだ。
触らぬ神に祟りなし、だ。
「開けていい!?」
「あぁ、今度みんなにお礼しろよ?」
「うん!」
飛鳥はラッピングされた袋についている紐をほどくと包みを剥がして中身を取り出した。
一つ目、鏡やクシなどの女の子にとっての必需品。
これは遥からのようだ。
二つ目、くまのぬいぐるみ。
これは、愁!?
マジかよ…ぷっ、腹いてぇ!
三つ目、
「………鞭」
絶対これ愛さんだ!
これだけでわかる!
これで飛鳥になにをしろと言ってんだよ、あの人は!
四つ目はこけし?
なぜにこけし!?
意味わかんねぇよ、祥子!
「あっ、これにはメッセージカードがあるぅ」
一通りツッコんだ俺に飛鳥が言う。
愛さんや愁は自分達の名前を紙に書いておめでとう、と書いてあるだけだったが祥子はメッセージカードも入れてたのか。
感心、感心。
「ちょっと見せてくれ」
はいっと言う飛鳥からメッセージカードを受け取る。
そのメッセージカードに書いてあった内容を見る。
『飛鳥ちゃんへ。
これからは辛いことや悲しいことがあるだろうけどこのこけしのように何度も立ち上がれるようになってね。
誕生日おめでとう!
祥子より』
ちょっと待て。
それは、こけしではなくダルマだと思うぞ?
「飛鳥、これはあまり関係ないから兄ちゃんが預かっとくよ」
「えぇ……わかった」
渋々といった感じだったがメッセージカードを拝借することには成功した。
ありがとな、飛鳥。
「うにゅぅ」
気づくと俺は飛鳥を撫でていた。
やっぱり可愛いなぁ、この小動物は!
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