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「なら今までに人と会った事は？」
ジルトはすぐに次の質問をするが、クラウンは首を横に振るだけだ。
「そうか……」
ジルトが真面目な顔をして考え込む。
まだ一度も自ら話して無い上に状況を把握しないまま考え込んでいるジルトを見たクラウンは、迂闊に口を開く事も出来ず、二人の間に沈黙が流れる。
「……本当に誰にも会った事無いんだな？」
「うん、人と会うのも話すのもジルトが初めて」
再度尋ねるジルトにクラウンは素直に答える。
いつの間にかクラウンのジルトに対する警戒心は薄れてきた様だ。
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