第一章 -01-

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時間がたつにつれ、舞華さんが次第に時計を気にし始めた。 修也「舞華さん…この後なにかあるんですか??」 いつまでも俺の足から離れない星の頭を軽く撫でながら聞く。 すると舞華さんは困ったように眉を下げた。 舞華「実は…5時に友達が家にくるんです」 5時。 携帯のサブ画面を見れば時刻は4時56分で。 あと4分か…。 修也「舞華さん、良かったらまだ星預かってましょうか??」 舞華「え…でも、そんな…」 修也「大丈夫ですって。どうせ俺暇ですから」 そう言えば舞華さんは 「じゃあ…」 と軽く頭を下げた。 舞華「お願いします。あっ、7時には迎えきますからっ」 そして舞華さんは急いで部屋に戻った。 すると俺の足にしがみついていた星の手から力が抜けた。 修也「星、お前も母ちゃんに迷惑かけちゃ駄目だろ??」 星「……」 一応注意しようとしゃがみ込む。 それでも星は珍しいほど大人しくて。 …悪いもんでも食ったか??
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