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「何歌う~??」
「あたし浜崎あゆみ歌う!」
梨沙と真美は何を歌うかではしゃいでいる。
私はさっきのめまいが
なぜか気になってカラオケどころではなかった。
あれは、ただのめまいじゃない…
何か違う気がするよ。
「ねえー美咲!ちょっと聞いてる~?」
「えッ…?ぅん?」
あたしはボーッとしていたので梨沙の話を聞いていなかった。
「何歌うか聞いてんの!!
美咲…なんか今日へんだよ?」
梨沙が心配そうにこっちを見ている。
「ごめん。…あたし今日やっぱ帰るわ。ごめん。」
「えっ!美咲!?」
何も言わずに飛び出して来たけど…
きっと心配してるだろうな…
だるい体を引きずりながら夜道を歩いた。
(もう八時か…帰んなきゃ…)
薄暗い夜道は少し肌寒かった。
「ただいまぁ~」
「美咲遅かったじゃないの!!みんな心配してたのよ??早くご飯食べなさいね。」
机にはラップされた夕御飯が乗っていた。
ラップには湯気がついていて、焼きそばの形を覆っていた。
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