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「早く行こうぜ。入学式始まるぞ?」
ククッと笑って流男の背中をバンバン叩く。
「いてぇなー!ははっ」
この二人は周りから見ても仲のいいコンビだった。
「よっし、走んぞ!」
「おう!」
笑いながら走って、気付くと体育館の前に着いていた。
「ここだな」
「…?お前包帯は?」
「あ?…無い…」
ガックリと肩を落としてうなだれる流男に、真九守はこう言った。
「これ巻けよ」
「包帯…」
「お前のその目は血の様に紅い。その目を人が見れば、たちまち怯え、お前を悪く言うだろう。」
「だからもしもの時の為、俺も包帯を持っていたんだ。」
「真九守…」
少し涙が出た流男は、今度からはむやみに包帯を破かないようにしようと思ったらしい。
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