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終わり全ての始まり
光が粒子となって飛び回り、蛍火のようにゆらゆらと揺れ、幾重の螺旋状の層となっている。
そこは、巨大な塔の吹き抜けのような場所であった。
天井は見えないくらい高く、周りは全て白い色に囲まれていた。
その中で光の粒子は優しく二人を包み込んでいた…。
そして彼女は目の前の彼へと言葉を紡ぎ出す…。
『お願い‥私を壊して…』
今にも泣きそうな笑顔のままで言った彼女の言葉が彼の心をズタズタに引き裂いた。
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