4月8日/一目惚れと出逢いと/晴

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4月8日。 今日から学校だ。 あーだるい…… 何でこんなにだるいんだろう? 高校も二年になると “仲間”や“友達”が 出来てきて調子に乗る奴が多いし しかも、今日は4月8日。 クラスも変わるし、知らない奴多いし、五月蠅いし、で俺のやる気は限りなくゼロに近い。 というかゼロだ。 それにしても…… このクラス本当にうるさいな? あーだるい。 どうせもうすぐ軍隊みたいに並ばされて、聖歌隊みたいに校歌を歌わされて、どっかのお偉いさんぶった校長の長い話を聞かされる始業式って儀式が始まる。 あー鬱になるー。 本当に“つまらない” 学校もクラスも親も家族も“友達”も 世界そのものが“つまらない” でも、俺はつまらないとは言わない。 生きにくくなるのは解っているから。 そんなこと解っても従わなきゃいけないわけじゃないのに… 俺も“世界”と同じように黒くて汚れていて堕落していて腐敗しているんだろうか? あー“死にたい” どうせなら死んじまうか? それも良いかもな。 よし。今日は4月8日だ。死のう。 そして、俺は自分の生を、校庭っていうゴミ箱に捨てにいく。 教室から抜け出しても誰も気づかない。 まぁあれだけ騒がしければ当たり前か。 一歩一歩、着実に、俺は自分の成長の全課程を放棄して、“死”という最終進化を遂げようとしている。 はぁこういう死の直前まで行かないと生きてる意味を見いだせない俺はやばいのかな? まぁ腐った世界で生きるよりはマシか。
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