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初めての職場では、黒い世界をやたら見た。
パチンコ屋というちょっとマニアックな職業だからか、客も黒けりゃ仲間も黒かった。
鬼のような仕事だったけど、体を動かす事が好きなあたしにはもってこいの仕事だった。
藤村さんはあれから、やたら馴れ馴れしかったけど、
嫌だという感情も少しずつ薄れていった。
ホール回しが上手く出来ないあたしを、フォローしたりしてくれた。
お昼休憩が重なると、一緒にご飯を食べた。
脳ミソの殆どは、仕事仕事に変わりつつあった。
裕希だけが中心だった
あたしの毎日が
「大人になる」と云う形で
少しずつ
少しずつ
変わっていったのかもしれない。
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